みんなの 講座

先日ある6年生の生徒に教えていてすごく気になったことを
講座に書いてみたいと思います。
その生徒は、算数がすごく優秀というわけではありませんが、
決して成績が悪いわけでもない。真ん中よりは上ですね。
彼がある模擬試験を受けてきて、点数を落としてしまった問題が次の問題です。
リンゴ、みかん、なし、かきが1個ずつあります。
これらを2つのお皿に取り分ける方法は何通りありますか?
|
どうですか? みなさんは正しく処理することができそうですか?
この問題。ボクに言わせると、確かに不親切ではあります。
それは2つのお皿が区別できるかどうか説明がない点です。
実は次の@と考えるかAと考えるかによって、
この問題の解答は変わってしまいます。
@ 柄(がら)や大きさの違う2つのお皿があると考える
4つの果物が置かれたキッチンに祐一クンとゆいさんがいて、
二人はそれぞれ自分のお皿を持っています。
祐一クンはブルーのお皿、ゆいさんはピンクのお皿です。
最初祐一クンが「りんご、みかん」を乗せ、ゆいさんが「なし、かき」を乗せた。
ところが最後になって逆にしようよという話になり、
祐一クンが「なし、かき」を乗せ、ゆいさんが「りんご、みかん」を乗せた。
この2通りは、お皿の持ち主も色も違いますから明らかに別の取り分け方です。
A 何の個性もなく見分けのつかない2つのお皿があると考える
4つの果物が置かれたキッチンにお母さんがいて、
まったく見分けのつかない白いお皿2枚に果物を乗せます。
片方のお皿に「りんご、みかん」を乗せ、もう片方のお皿に「なし、かき」を乗せた。
もしお母さんが気まぐれで、2枚のお皿に乗っている果物をそっくり取りかえたとしても
これはお皿が区別できませんから、別の取り分け方にはなりません。
ここでさんじゅつまんから一つアドバイスをしましょう。
算数の問題の出題者が不親切なことなんかたくさんあります。
だけど解答する方としては、
問題に書いてないことを自分で勝手に決めてはいけません。
迷ったときは素直に自然に解釈するようにしてください。
このアドバイスにしたがって今回の問題を考えるなら、
やはりAの解釈が正しいということになるでしょう。
ボクの生徒は@と解釈して×になってしまいました。
問題文には2枚のお皿とは書いてあるけど、
そのお皿が区別できるお皿とはどこにも書いてない。区別できないとも書いてないけど、
何も書いてないのを、@のように男の子と女の子を想像し、お皿の色まで想像し、
その想像の中で問題を解くのは、考え過ぎということになってしまうのです。
何も書いてないなら、区別できないと解釈しておくのが素直で自然です。
いろいろな算数の問題を調べていると、確かにこの問題の出題者、
ちょっと文章の力が不足してるな〜と思うことはよくあります。
出題者はもっとわかりやすい文章を書かなくてはいけませんね。
だけど、解答する方に問題を決めつける権利がないことは
よく頭に入れておいてください。
ちなみに、もし出題者に@の意図があるなら、問題文はこうなるのでしょう。
リンゴ、みかん、なし、かきが1個ずつあります。
これらをA、B(大、小)2つのお皿に取り分ける方法は何通りありますか?
長くなりました。それではAの解釈で解答です。
りんごをア、みかんをイ、なしをウ、かきをエとすれば、
これらを2つに分けるのは、〔3個と1個〕に分けるか
〔2個と2個〕に分けるかで、それぞれ次のパターンがあります。
<3個と1個>に分ける場合
(ア)と(イウエ),(イ)と(アウエ),(ウ)と(アイエ),(エ)と(アイウ) 以上4通り
<2個と2個>に分ける場合
(アイ)と(ウエ),(アウ)と(イエ),(アエ)と(イウ) 以上3通り
よって、4+3=7通り…(答え)
*(アイウエ)と(ナッシング)のように
〔4個と0個〕にわける場合についてですが、この1通りは考えるべきではありません。
なぜなら、問題には「2枚のお皿に果物を取り分ける」とありますから、
どちらかのお皿に何も乗せないのは、取り分けたとは言わないでしょう?
この点も素直で自然な解釈をする必要があると思います。
最後に受験生へのメッセージ。
この講座で説明した問題のように、算数の力は国語の力とも関係があるんですね。
「オレは算数は自信あるけど国語はちょっとな〜」
そんな人は国語の勉強にも力を入れてくださいね。
きっと算数にも良い影響が出てくると思いますよ。
|