みんなの講座



久々に算数講座を書く気になりました。
う〜ん、確かにこのコーナーについては、だいぶ倦怠期(けんたいき)でしたね。
もしかしたら、6年弱のHP運営期間のなかで、
一番間があいてしまったかも知れません。
みなさん、本当にすみませんでした。

お待たせしました!!! みんなの算数講座第70講です!

あ、ちょっと本題に入る前に、くだらなくて大事なお知らせがあります。
実は1ヶ月ほど前に、このホームページはサーバーを移転したのですが、
そのせいか、いろいろと不思議なことが起こっています。

その1つが URL のことです。
このホームページには、従来2種類のURLがあって、
@ttp://arot.net/sanzyutsuman

Attp://ansas.org/sanzyutsuman
です。サーバー移転前は@でもAでもアクセスできました。

【注意】↑クリックすると移動できるリンクテキスト(文字)にならないよう、わざと頭の h を取ってあります。
調べてくれる人は、上のテキストをコピー(文字列をドラッグして右クリック)して、
ご自分のパソコンのインターネットエクスプローラー(HPを見るためのソフト)などの
アドレスバーに貼りつけ、頭に h を加えてからアクセスしてみてください。

どうやら、サーバー移転以降、AのURLが、このホームページのURLとして
認識されなくなってしまったようなのです。(@の方はきちんと生きています)

するとどういう弊害があるかと言うと、前にAの方のURLでアクセスしてくれた人で、
そのアドレスを「お気に入り」に登録とかしていると、Aではアクセスできなく
なっていますから、このホームページがなくなってしまった?というように
誤解しちゃう可能性があるんですね。
ボクとしては、今後@のURLで統一していくつもりですが、最近新しい人たちの
アクセスがだいぶ減っているので、ちょっと気になってご報告でした。
いや、みなさんはココにこうして来ているわけですから問題ないんですけどね。
ま、どこかでちょっとした宣伝でもお願いしま〜す;^^)


さて、久々の算数講座。
タイトルを見ただけでは意味がわからなかったはずですが、
算数の文章題に慣れていない人には、ものすごく
カルチャーショックなお話かも知れません。


300mのトラックを、Aクンは58秒、Bクンは1分12秒で走ります。
Bクンが先にスタートしてから7秒後にAクンがスタートしました。
AクンはBクンにスタート地点から何mのところで追いつきますか?


[やってほしくない考え方/悪いお手本]

Aクンの速さは、300m÷58秒=150/29 (m/秒)
Bクンの速さは、300m÷72秒=25/6 (m/秒)

Bクンが先に走った7秒で進む距離は、
25/6 (m/秒)×7秒=175/6m…ア

この距離をAクンが追いかけていくから、
1秒あたりに追いつく距離 150/29−25/6=900/174−725/174=175/174m…イ
を求め、ア÷イにより、追いつくまでの秒数を計算します。

ア÷イ 175/6÷175/174=6/174=29秒
…AクンがスタートしてからBクンに追いつくまでの時間

よって、この間にAクンが走った距離は、
150/29 (m/秒)×29秒=150m…(答え)


悪いお手本とは書きましたが、解答の流れはまったく普通です。
いろいろな塾でこんな解法が教えられているでしょうね。
しかし、ボクの考えでは、少なくともこの問題の出題者は、
こうした解法を意図して問題を作っていないはずです。

なぜボクがそう感じたか???

それは、途中経過の数値が、あまりにも汚すぎるからです。
数値が汚いからイコール悪い解き方ではないかも知れないけど、
さすがに速さの差を求めるのに、分母が6と29では、
最小公倍数174ですし、ちょっとやりたくない。
いや、それより前に二人の速さを求める段階で、
秒速150/29mとか、25/6mになるわけですから、
やっぱり自然な感覚では、その時点でアレレレレですよね;^^)

では↓

[やってほしい考え方/良いお手本]

AクンとBクンは、一定の距離(300m)を走るのに
58秒と72秒だから、その所要時間の比は58:72=29:36

距離が一定のとき、所要時間比と速さの比は逆比の関係だから、
二人の速さの比は36:29

いま、二人が1秒間に走る距離(つまり秒速)を
それぞれ(36)、(29)と考えると、

Bクンが先に走った7秒で進む距離は、
(29)×7秒=(203)

この距離をAクンが追いかけていくとき、
1秒あたりに追いつく距離は(36)−(29)=(7)だから、
(203)を追いつくためにかかる時間は、(203)÷(7)=29秒

題意より、Aクンは58秒でトラック1周(300m)するから、
その半分の29秒では、300÷2=150m走る ←答え


あ、最後のところで、たまたま29秒が58秒の半分だったので、
300÷2=150mという近道をしましたが、
追いつくまでの秒数さえわかれば、58秒で300mですから、
あとは比例式で走った距離は計算できるでしょう。
仮に10秒で追いついたなら、その間に走った距離は、
300m:□m=58秒:10秒 みたいな要領ですね。


さて、良いお手本が、分数とかの面倒な計算を避け、
整数だけで解答を求めていることがおわかりかと思いますが、
実は算数に慣れない人だと、上の紫色の前提がなかなか
持ち出せないようです。

二人が1秒間に走る距離(つまり秒速)を
それぞれ(36)、(29)と考えると 
というところですね。

持ち出しにくい理由は、おそらく(36)、(29)という量が、
〜mとか〜kmといった長さの単位をつけられるような
明確で具体的な量ではないからでしょう。
確かに、秒速(36)、秒速(29)というのは、後ろにつける距離(長さ)の単位を
ごまかしています。うやむやにしています。

しかし、仮に(36)、(29)が距離(長さ)の単位のナイ抽象的な量だとしても、
(203)÷(7)の計算で、その結果が29秒という追いつくまでの時間を
求めているという事実が、慣れないでしょうけど、
算数らしくて実に痛快なところなのです。不思議ですかね。

どうかあんまり頭でっかちに考えずに、こんな算数流儀の感覚を
ぜひとも身につけていただきたいと思います。
算数は数学の親戚ですが、数学がコト細かにきっちりやる几帳面な科目で
あることに比べ、算数には、細かいことには目をつぶり、それが正しい
答えを得るのなら、まぁあんまりつべこべ言うなよ みたいな大らかな
側面があります。
数学を経験してしまった人には舞い戻れないカルチャーショックかも
知れませんけど、
ボクのこれまでの経験から、
頭の柔らかい小学生にはきちんと伝わる、ちょっと大雑把な算数が
たくさんあることを知っています。
どうぞご父兄や算数ファンのみなさまも、そうした算数のゆとりを
理解していただきたいと思います。そんな趣旨の講座でした。
ではまた〜!

 


この講座の宿題です。わかった人は解答フォームから送ってください。
正解者のお名前(ニックネーム)を正解者コーナーで発表しています。

〔宿題70〕 

 
2つの円柱形の容器A、Bがあります。
 底面の半径の比率は3:4です。
 Aの容器には30cmの深さまで、Bの容器には15cmの深さまで水が入っています。

 いま、容器Aから容器Bに水を移し、2つの容器の水の深さを等しくしました。
 2つの容器の水の深さは、何cmで等しくなりましたか?


 この問題でも、具体的な水の量は計算できません。だって与えられた半径が「比」ですからね。
 速さの問題より、こっちの方が意味がわかりやすいかな?
 途中経過の単位があやふやでも、答えはビシッと●cmって求まりますよね。

 
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